ログ 2017/12/14
やったこと
・時計学校に通っていらっしゃる方とお会いした
・パワーリザーブ機構の構造推測
・Traité de Construction Horlogèreとにらめっこ(chapitre11の式と格闘)
・ネット、辞書、手持ちの時計資料、歯車の資料をひたすら漁りながら式の理解に努めた(が、まだできていない)
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Chapitre11に入ってまずやることは、
香箱車と二番カナの歯数を計算で求めること。
これには理論パートの章で導いた式を使うのだが、
この意味するところがどうしても納得できない、理解できない故に
一日頭を悩ませた。様々な資料をひたすら漁ったが、結局今日は解決できていない。
ha:coefficient de la tête de dents って、歯末たけのことか?
(hだからhauteurの頭文字と踏んでいるが)
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知ったこと
・時計のトルクを考える上で最も注意すべきことは脱進機誤差
・フュゼの構造の理解(詳細下記)
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フゼー香箱(fusee wheel)
→フュゼは均力車と香箱に鎖を渡してある機構。
全巻き状態で香箱車のトルクが強い時は、均力車の上部の細い円筒部まで
巻き付いた鎖が、香箱を制御する。
→均力車で巻き上げを行う。香箱車に歯がないことが特徴。
→現在は主ゼンマイがS字になっていて、ゼンマイ自体の改良により全巻き時と
伸びきった状態でのトルクの差を解消しているが、
昔のゼンマイはその差が大きかった。
これを解消するために、
「全巻き時は均力車が回りにくく(軸に近い所ほど回りにくい)」
「ほどけるに従って均力車が回りやすい(軸から遠い所ほど回りやすい)」
という風にしてトルクを一定に保とうとした。
→以下、「フゼー香箱」についての参考。
均力車の軸が一番真となるシステムである。
ぜんまいは発生するトルクが全巻きに比べ、
24時間戻しでは10%〜30%減少する。
この現象はてんぷの振り角を変化させるから、
この変化を少なくするために均力車を経て
表輪列へ駆動トルクを伝えれば
振り角の変動を非常に少なくすることができる。
(小牧先生の『機械式時計講座』より引用)
関連する考察
・時計の世界において、トルクを一定に伝えるための努力が
色々となされてきていることがわかる。
認識が間違っているかもしれないが、現状持っている知識では、
だいたい3つのやり方に分類できるだろうか。
①歯車の歯形自体の工夫
(これは当たり前だが)
②ゼンマイ自体の工夫
S字ゼンマイを開発する
③なんらかのコンスタント・フォース機構の実装
⑴フュゼ香箱
⑵ルモントワール
⑶デッドビート (フランス語ではla Seconde Morte)
⑷コンスタント・エスケープメント
ジラール・ペルゴが開発。脱進機で一定化する。
↓ 動画
他にも色々あるだろう。